全集未収録「織田の死」および「吹雪物語」関連書簡等をめぐって

本多俊介

 坂口安吾が織田作之助死去の翌日に執筆した「織田の死」は一九四七年の時事新報での初出以来、安吾全集にも収録されず忘れ去られていたが、本年二月、七二年ぶりに存在が確認された。この追悼文発掘の経緯を明らかにし、その内容を検証する。さらに安吾の「大阪の反逆」や太宰治、林芙美子の織田追悼文とも比較対照し、太宰も交えた座談会などを含めて多角的に当時の文学状況を考察する。また全集未収録の「吹雪物語」版元社主・竹村坦宛の安吾書簡、同作帯文全文を紹介し、安吾の同作発表前後の心境の解明を試みる。
関連資料:「坂口安吾はなぜ木村義雄を書いたのか」(将棋と文学研究会「将棋と文学スタディーズ」富山大学情報リポジトリ・二〇一九年一月  https://toyama.repo.nii.ac.jp/index.php?action=repository_view_main_item_snippet&index_id=1840&pn=1&count=20&order=17&lang=japanese&page_id=32&block_id=36

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